劇場版名探偵コナン2作品目「14番目の標的(ターゲット)」は1998年に公開された映画です。
この映画の特徴と言えば、名前に数字が付く人物を13から次々に襲うという手口ですが、この犯人の動機ってなんか異常じゃないですか?
さらにこの犯人、冷静に考えると常人には真似できないような卓越した能力をもってますよね?
そこで、この記事では犯人の異常ともいえる動機と犯人のすごい能力5つについてまとめてみました。
※ネタバレを含みます。注意してください。
14番目の標的の犯人
犯人はソムリエの沢木公平です。
自身の犯行をカモフラージュするために13人もの人物を狙いましたが、本当に狙っていた人物は4人でした。
犯人の動機についてまとめ
犯人の標的 | 数字 | 動機 |
---|---|---|
仁科稔 | 2 | 多くの読者に間違った知識を広めた |
小山内奈々 | 7 | 交通事故で味覚障害の主な原因を作った |
旭勝義 | 9 | 希少なワインを買い占めた上に管理が不十分 |
辻弘樹 | 10 | パーティーでソムリエの品格を侮辱した |
犯人の沢木が狙っていたのはこの4人です。赤字の二人は命を落としていますが、他の二人はコナンによって一命をとりとめています。
交通事故を起こした小山内奈々はともかく、他の3人は殺すほどの動機かって感じはしますね。
しかも、この4人のためだけに関係のない人物を10人も巻き込んでいるため同情の余地は…(蘭は数字の関係すらない)
そんなことだと!キサマらにあの時の私の気持ちは分かるまい!
眠りの小五郎の推理によって、犯人であることを認めた沢木はその動機を話します。それを聞いた目暮警部は思わず
「そんなことで、辻さんを…」
と殺害の動機にあきれたかのような発言をします。
そのとき沢木が狂気に満ちた表情と口調で以下のセリフを言いました。
そんな事だと!?キサマらにあの時の私の気持ちは分かるまい!
私が天職として目指した、ソムリエの品格!名誉!プライド!!
その全てを、あの男は汚い足で踏みにじったんだッ!!!
味覚障害になったことで人格は完全に崩壊してしまったのでしょう。事件前の温和な人物から憎悪に満ちた犯罪者に成り果てていました。
沢木の声優の中尾隆聖氏の演技もあいまって、まるで穏やかな猫が獰猛なライオンに変貌したような衝撃でしたよね…
犯人のすごい能力?5選!
これまでは犯人の動機を見てきました。
次に犯人の恐るべき能力について見ていきます。
交通事故の相手を特定
犯人の沢木はバイクで走行中に小山内奈々の車と接触しかけますが、そのときに小山内奈々はすぐに車で走り去ってしまいました。
沢木は転倒していたはずですが、どうやって運転手が小山内奈々だと突き止めたのでしょうね?
車のナンバーを辛うじて覚えていたのかわかりませんが、恐るべき調査能力ですね…
味覚障害や殺意を隠し通す
眠りの小五郎の推理の後はとんでもない憎悪に満ちた顔を見せますが、ものすごい変貌ぶりでしたね。
海中レストランでは、小山内奈々の持ってきたワインのブラインドテイストをするシーンでも至って冷静です。
仁科がワインの銘柄を外したり、小山内にワインを出されたときも憎い相手のはずなのに穏やかな表情でワインの銘柄を当てていました。(ストレスが味覚障害の原因のはずなのですが…)
交通事故は3か月前だがソムリエは継続
沢木は味覚障害の原因となった交通事故は3か月前で、しばらくして味がわからなくなったと話しています。
しばらくがどれくらいかはわかりませんが、味がわからなくなってから1,2か月くらいはソムリエやっていたってことですよね?
まあ、普段の人柄はとてもいいので、周りの人が気づいていても言えなかったという可能性もあるんでしょうが…
コナンも沢木が犯人ということに驚く
ところでコナンが犯人に気づいた流れは
- コナンがジュースの缶を床に置いた
- その後、停電になり小山内奈々が殺害された
- 暗闇の中で犯人はジュースの缶を蹴ってしまった
ということで犯人はズボンのすそにシミがついた人物、それが沢木でした。
その時にコナンは、
「えっ、この人が!?でもどうして?」
と言っています。(脳内で)
こうしてみると、コナンにもその殺意を悟らせないというすごさがありますね。
歩道橋をバイクで逃走
沢木は阿笠博士をボーガンで撃った後、バイクで逃走しますが、コナンのターボエンジン付きスケボーで追いかけられます。
そして、沢木が信号待ちをしていると追ってきたコナンの姿が…
沢木はそれに気づいて、なんと歩道橋をバイクで走り始めました。
冷静に考えるとなぜそんなことをしたのかは不思議なんですが、結果的にコナンの追跡から逃れることに成功しています。
海中レストランに爆弾を設置
14番目の標的の舞台の海中レストランですが、犯人は爆弾を爆発させています。
コナン映画の犯人では毎度のことですが、犯人は自分で爆弾を入手し設置したことになりますよね?
「時計じかけの摩天楼」では爆薬を入手したエピソードが語られますが、今作ではそれがありません。
しかも、海中レストランで爆破されたシーンの時では、海の底で爆発したように見えるんですよね。
海中にも潜れるとは、つくづくすごい犯人です。
トランプの数字の犯行を思いつく
ここで改めて犯人の標的について見てみましょう。
犯人の標的 | 数字 | 動機 |
---|---|---|
仁科稔 | 2 | 多くの読者に間違った知識を広めた |
小山内奈々 | 7 | 交通事故で味覚障害の主な原因を作った |
旭勝義 | 9 | 希少なワインを買い占めた上に管理が不十分 |
辻弘樹 | 10 | パーティーでソムリエの品格を侮辱した |
知っての通り、「14番目の標的」では、名前に数字が付いた人物を13から順番に狙うという犯行ですが…。
冷静に考えてよくこんな犯行を思いついたなあってなりませんか?
もちろん、映画の製作側にも言えることではあるのですが。
実際問題、犯人の標的の名前に数字が入っているのに気付くのも難しそうです。
「毛利小五郎」みたいに数字が直接名前に入っているなら浮かびやすいとは思います。
ですが、犯人が狙っていた4人の名前は
- 漢字の一部に数字が入っている
- 読みが数字(なな)
のどちらかというだけですからねえ…
村上丈と出会ったのは偶然
沢木は村上丈と出会ったのは偶然だったことを話します。
村上は過去に小五郎によって、刑務所からの脱走を阻止されたトランプ賭博のディーラー。
仮出所した村上は小五郎に謝ろうと事務所へ訪れたところ、沢木と遭遇。
しかし、村上は沢木に小五郎の知り合いについての情報を聞き出された挙句に殺されてしまいます。改心していたのに気の毒すぎる…
沢木は偶然の出会いながらも…
- 村上がトランプ賭博のディーラー
- 小五郎に恨みを持っていてもおかしくない
これと名前の数字でトランプの犯行を思いつくのは天才的発想力といっても過言ではないでしょう。
目暮や白鳥の下の名前まで知っていた
沢木はトランプの数字を連想させるため、わざわざ"13"の目暮警部なども負傷させました。
そこで気になるのが
- 目暮警部の下の名前が「十三」
- 白鳥警部の下の名前が「任三郎」
ということまで知っていたことです。
目暮警部の名前が「十三」ってコナンでも知らない情報ですよ?
目暮警部が撃たれた後、病院についたコナンは「へー、目暮警部の名前、十三(じゅうぞう)っていうのか」と言ってますからね。
小五郎と関係性がある目暮警部については、村上から聞き出したのかもしれませんが、白鳥警部の名前まで知っているとは…
警察官の情報なんてどうやって調べたんだろう?
沢木は調査能力の面でもすごい犯人と言えますね…
14番目の標的の犯人まとめ
今回の記事では「14番目の標的」の犯人の動機とすごい能力5つについてまとめました。簡単にまとめると以下のような内容です。
犯人の動機
犯人の標的 | 数字 | 動機 |
---|---|---|
仁科稔 | 2 | 多くの読者に間違った知識を広めた |
小山内奈々 | 7 | 交通事故で味覚障害の主な原因を作った |
旭勝義 | 9 | 希少なワインを買い占めた上に管理が不十分 |
辻弘樹 | 10 | パーティーでソムリエの品格を侮辱した |
味覚障害をわずらう原因となった人への恨みによる犯行の中で、精神的にも身体的にもすごい能力を発揮した犯人と言えますね。
その能力をもっといい方向に使っていれば…と思ってしまいます。
コナン映画シリーズでも犯人が特徴的な他の作品についてもまとめています!
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