「11人目のストライカー」は劇場版名探偵コナンの16作目の作品で、その名の通りサッカーが題材となった映画となっています。
さらに、実際のJリーガーも多数出演したことでも知られており、クライマックスのシーンにもかかわってきます。
今回は、「11人目のストライカー」のネタバレこみのあらすじや、犯人と結末も紹介したいと思います。
※ネタバレを含みます。注意してください。
11人目のストライカーのあらすじ
11人目のストライカーは2012年に公開された映画です。
ここではそのあらすじをまとめました。
コナンたちはサッカー教室へ
コナンたちは現役プロサッカー選手が指導を行うサッカー教室に参加しました。
榊良輔は小五郎の大学時代の後輩でした。その榊から小五郎のファンとして本浦圭一郎が紹介されました。その他、上記の人物と出会います。
さらに、サッカー教室には現役のJリーガーがいました。
サッカー教室には実在するJリーガーも
実在するJリーガーも本人役で出演しており、サッカー教室の講師として参加していました。
なお、声優も本人が担当しています。いろいろ言われることもありますが、この記事では深くは触れません。
サッカー教室にいたのはこの4人ですが、「11人目のストライカー」にはもう一人、実在するJリーガーが出演しています。それは後々で登場します。
サッカー好きの少年:知史を紹介される
小五郎のファンとして紹介された本浦は、3か月前に病死した、サッカー好きの息子:知史のことを小五郎に話しました。
一時は暗いムードになりましたが、気を取り直してJリーガーの指導へと切り替えました。
この少年のエピソードが本作の事件に大きく関わってくることになります。
毛利小五郎に爆破予告
サッカー教室から2週間後。
毛利探偵事務所へ爆破予告の電話がかかってきました。
当初はいたずらだと思っていましたが、探偵事務所の前に止まっていた車が爆破し、緊張が走りました。
暗号を解かなければ爆弾が爆発
犯人は「これから言う暗号を解いて爆弾を見つけないと、次は大勢の死傷者が出る」と脅し暗号を告げます。
『青い少年と青いシマウマ、上からの雨、下から人が左の手でそのまま示すのは左の木』
『次は米花。ネクスト米花』
小五郎はすぐに目暮警部に連絡をとり、協力して暗号の解明に挑みます。小五郎は自力で爆弾の場所を推理し杯戸公園の噴水付近に爆弾があるといいました。
そこへ蘭や目暮警部たちと向かいましたが、小五郎の推理は例によって見当違いで、爆弾を見つけ出す事ができませんでした。
結局、小五郎たちは暗号がわからず、八方ふさがりの状況となってしまいます。
それをみた蘭は暗号を解くために新一へ電話を掛けます。
遅れてコナンも爆破予告の暗号を知る
小五郎が爆破予告を受けて捜索していたころ、コナンは少年探偵団たちと、東都スタジアムで東京スピリッツ対ガンバ大阪戦を観戦していました。
蘭からの電話でコナンは爆破予告と暗号について把握します。
コナンは暗号を解き明かし、爆弾がスタジアムの電光掲示板に仕掛けられていると推理しました。
実際に爆弾を確認して目暮警部にそれを伝え、今すぐ観客を避難させるよう指示しました。
コナンの活躍で被害は最小限に
コナンは観客への避難を指示したあと、自らもスタジアム天井付近の電光掲示板の裏側に上り、時間が許すまで爆弾の解除を行います。
しかし、爆破時刻が迫ったためり途中で爆弾解除を断念しその場から退避しました。
爆弾は爆発し、掲示板も落下してしまいましたが、あらかじめいくつか爆弾を解除していたおかげで被害は最小限に抑えられ、死傷者も1人も出ずに済みました。
その後、爆破予告の詳細を聞いたコナンは犯人が「ハンドリングのハンド」と言っていたことに着目します。
そして、サッカー教室にいた人物が犯人だと推理します。
これにより容疑者が絞られました。警察はサッカー教室にいた人物についてマークしました。
コナンは三浦知良に出会い、白いリストバンドを受け取る
コナンは容疑者の一人の香田薫がサッカーの教室の際に持っていたメモを見ていたのを思い出していました。
そこに書かれていた「K.K」というイニシャルと、杉並運動公園という内容からその公園へ向かいました。
そこではキングカズこと三浦知良がサッカーの自主トレをしていました。
コナンは三浦知良とサッカーの練習をしたのち、白いリストバンドを受け取ります。
三浦知良はリストバンドをあげたときに以下の話をしました。
ちなみに、コナンとサッカーの練習をした時も三浦は名前を聞かずに、コナンのことを終始「坊や」と呼んでいました。名前くらい聞いたらどうなんだろうか?
犯人から更なる犯行予告が届く
それから数日後に、爆破予告が送られてきました。「次はさらに多くの人が集まる場所に爆弾を仕掛ける」という内容でした。
詳細は後程と書かれており、今回は暗号はありませんでした。
小五郎はさらに多くの人が集まる場所というくだりから、沖野ヨーコが出演するコンサート会場の汐留アリーナがターゲットだと推理しました。
コナンは小五郎の推理に疑問を持ちながらも犯人の狙いを特定できずに、コンサート当日を迎えました。
Jリーグの10のスタジアムに爆弾が仕掛けられる
コンサート当日は、Jリーグの最終日と同じ日でした。
Jリーグの最終戦のキックオフの後で毛利小五郎あてに犯人からメッセージが届きました。
そこには
「Jリーグの10スタジアムに爆弾を仕掛けた、試合が終了した時刻に爆発する」
というとんでもない事が書かれていました。そして、
「止めたければ11人目のストライカーとなって私の元へ来い」という文で〆られていました。
肝心の爆弾の解除方法ですが「爆弾の解除方法はこの中に既に示されている」と、またも暗号めいた文がありました。
この予告を受け取った時点で試合終了までおよそ1時間弱の状況。
小五郎やコナンは爆弾の解除方法について考えます。
爆弾解除の条件は「クロスバーの中央にボールを当てる」
コナンは犯人の予告状を止めてあったホッチキスが不自然なことに気づきます。
予告状の上部をホッチキスで止めてありましたが、その上から「警告する」の「す」が書かれていました。
予告状のイメージはこんな感じです。
実際に映画を見るとわかりますが、こんな感じでちょっと変な体裁になっています。
紙の長方形の枠はサッカーのピッチに似ており、ホッチキスはサッカーのゴールに似ています。
そして、ホッチキスの上から書かれた不自然な「す」。
これらから、
「サッカーボールをゴールのクロスバーの上部中央に当てる」
が爆破解除の条件と推理しました。
イメージとしてはここら辺です。
10のスタジアムそれぞれで、警察は予告状の指示通り、監督とエースストライカーのみに事情を知らせ、赤のリストバンドを目印に付けるように指示しました。
そして、次々とJリーガーたちが爆破解除を達成していきます。そのころ、目暮警部と毛利小五郎とコナンはある人物のもとへ向かっていました。
その人物とはサッカー教室で小五郎に知史の写真を見せた、本浦圭一郎でした。
知史が亡くなったときの真相が明かされる
本浦の息子の知史が亡くなった際に毛利小五郎が関わっていることがわかりました。
今年の8月に東都スタジアムで行われたJリーグのオールスター戦を自宅で観戦中に心臓発作を起こし救急車で運ばれます。しかし、知史はそのまま亡くなりました。
救急車で搬送されるときに以下の出来事がありました。
- 救急車が向かった病院は東都スタジアムの近くにあった
- 近くで興奮したサポーターに走行を妨げられ、結果病院に着くのが遅れた
- そのサポーターを先導していたのは毛利小五郎だった。
遅れたとっていっても2分程度だったのですが、本浦は小五郎を心の中では許せずにいました。
ですが、小五郎に悪意があったわけではなく人助けのためでした。
悪気がなかったとはいえ、小五郎は本浦に謝罪しました。そして、本浦に爆弾解除を要求しますが、本浦は事件とは無関係だと主張します。
コナンもその場にいましたが、本浦の様子から犯人ではないと感じます。
11人目のストライカーの犯人(ネタバレ)
犯人はバイク店アルバイトの中岡一雅でした。
中岡は高校生のときにJリーガーを目指してサッカーをしていましたが、交通事故でけがしてしまいプロへの道を断念していました。
11人目のストライカーの犯人の動機
犯人の中岡は知史とつながりがあり、知史が死んだ時の状況を知って小五郎とサポーターを憎むようになり、大規模なスタジアム爆破事件を引き起こしました。
知史とは高校3年の春の時に知り合い、徐々に打ち解け一緒に練習する仲となります。
中岡は高校選手権を勝ち抜き決勝戦の国立競技場でVゴールを決めました。
知史とジュースで祝杯をあげていた時、かつて自分が三浦知良にされたように、お守りとして自分のリストバンドを知史にプレゼントしました。
三浦知良がリストバンドをあげたという少年は中岡のことでした。
知史の死を知り小五郎とサポーターへの憎悪を抱く
中岡は高3の2月に交通事故でケガをし、Jリーガーの道をあきらめ、南米へ行きます。そして、今年の6月、帰国して杯戸公園に寄った時に偶然知史と再会します。
中岡はケガでサッカーをあきらめ、自暴自棄になっていましたが、知史が少年サッカーチームに入っていた事と試合に出場できることを知ります。
そして、知史は試合でゴールを決め、その姿を見た中岡はもう一度やり直してみようと決心します。
しかし、知史の自宅へ行った際に、知史の母から知史の死を告げられます。
中岡は大きなショックを受け、その後、知史が死んだ時の状況を知って小五郎とサポーターを憎むようになりました。
犯人の正体が明らかになるエピソード
当初コナンたちは、知史の父の本浦圭一郎が犯人だとにらみ、本浦の家へ行っていました。
しかし、コナンは部屋に飾られていた知史の写真を見ると、目線が父の方向とは別の方向を向いていることに気づきました。
別途、録画されていたビデオを確認するとその目線の先には中岡がいました。
コナンはそこで犯人が中岡だと気づきました。
そして犯人の狙いに気づき、その最後の犯行を阻止するために東都スタジアムへと向かいます。
11人目のストライカーの結末についてのネタバレ
東都スタジアムが最後のスタジアム
犯人は10のスタジアムのほかに東都スタジアムにも、爆弾を仕掛けていました。そして、そこで自らの命も立つつもりでした。
コナンは本浦の自宅から東都スタジアムへ向かいますが、途中で阿笠博士の車で少年探偵団たちと合流しました。
東都スタジアムで犯人の中岡はコナンと遭遇し、コナンの推理を聞きます。
犯人だと特定された中岡ですが、知史とのエピソードを語り、小五郎とサポーターへの復讐である自身の犯行を正当化します。
コナンの口から知史の死の真実を聞きますが、それを簡単に受け入れられず「嘘だ!」と頑なに認めようとはしませんでした。
そして、コナンの説得を聞き入れずに、爆弾の起爆装置を作動させてスタジアム内の爆弾を爆破しました。
なお、コナンはこの東都スタジアムも脅迫状に書かれていた10のスタジアムのうちの1つだと考えていましたが実は10番目のスタジアムは国立競技場でした。
そして、11番目となる東都スタジアムの爆破装置を解除しないと、中岡の抱えていたカバンと連動して他のスタジアムの爆弾が爆破される仕掛けとなっていました。
全ての爆弾を止めるには、東都スタジアムでもクロスバーの中央にボールを命中させる必要があり、標的の1つである国立競技場には蘭や小五郎の姿もありました。
コナンは遠藤選手の教えを思い出しボールを命中させる
コナンはキック力増強シューズを使い、クロスバーめがけてボールを蹴りますが、爆破によって天井から落ちてきた証明に当たってしまい、爆破解除に失敗します。
爆弾の影響でゴール前にがれきが積み上がってしまい、コナンが爆弾を止めるのは困難な状況となってしまいました。
そのとき、元太、光彦、歩美、灰原がスタジアムにやってきます。元太はサッカーボールを持っており、コナンのもとへ4人がパスをつないでボールを届けます。
ゴール前がふさがっている状況ですが、サッカー教室での遠藤選手の言葉を思い出し、シュートを打ちます。
コナンの蹴ったボールはがれきを避けるように弧を描いて、クロスバーの中央へ命中し、爆弾の解除に成功しました。
まとめ
今回は「11人目のストライカー」のあらすじ、犯人、結末を紹介してきました。
犯人の爆弾による過剰な復讐劇でしたが、見事コナンや少年探偵団のチームワークで解決することができました。
ちなみに、犯人の中岡は爆弾の入手方法について、
「南米で知り合ったやつの中にその手のプロがいたんだ。」
という話をしています。
その手のプロがいたのはわかりましたが、どうやって気づかれずに爆弾を設置したのでしょうね?
さておき、サッカー少年の熱い絆や友情の要素があって、面白い映画だと思うのですが、やはり声の部分で低評価になりがちなんですよね・・・
ストーリーを純粋にたどってみるととても面白い作品だと思うので、機会があれば見たいですね。