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映画「ルックバック」感想・考察。漫画にかけた青春が熱い

(PR)本ページはプロモーションが含まれています。

「ルックバック」は2024年06月28日に公開されたアニメ映画です。原作は143ページの読み切り漫画となっています。

原作者は「チェンソーマン」や「ファイアパンチ」で知られる藤本タツキさんです。

 

ということで、観てみたその感想、考察、レビューを行っていきたいと思います。

漫画や絵を描くことに青春と人生を捧げた、とてもとても熱い映画となっています!

 

※核心に触れるネタバレは避けてますが、最後にラストの考察書いてます。嫌な人は開かずに飛ばしてください。

 

予告編の動画。観た人は雰囲気を思い出せます!!

youtu.be

 

エンディングで流れた主題歌です。泣ける歌となってます…

「Light song」by haruka nakamura うた : urara

youtu.be

 

映画「ルックバック」感想・考察

フィーリング重視

「ルックバック」は原作漫画があるとはいえ、読み切り漫画ですから何も知らない人が観るのが前提にある作品のはずです。が、この作品はセリフや言葉の説明が少ないのが特徴で、絵のフィーリングや雰囲気でいろいろ語ります。

 

映画でよくありがちな「私の名前は〇〇…」みたいな説明もなく、そういうところも原作漫画に忠実と言えるでしょう。

 

「ルックバック」の主な登場人物は二人。藤野(声:CV河合優実)と京本(CV吉田美月喜)です。

が、この作品は細かい設定がどうだとかが大事ではなく、この二人が漫画を描くことに対する情熱を押し出した作品という感じです。

藤野と京本の姿の迫力に濃厚な味わいがあるのです。

 

藤野が京本の漫画を初めて見たときの顔や、京本に出会った後の帰り道のインパクトなどなど、強烈なインパクトを放つシーンが見どころです。

 

例えば、帰り道のシーンは原作だと3コマくらいなんですが、映画だと尺をしっかりとられていてとても良い演出に思いました!

どんな歩き方だって笑いそうになります。

 

とにかく、理屈よりもフィーリングや情熱を絵や音で感じて楽しむ作品なんですね。

 

もちろん、絵を描くことだけでなく藤野と京本の友情も見どころです。特にクライマックスのシーンはセリフがそこまで多いわけではないですが、藤野、京本の思いが伝わってきました。

 

ただ、説明が少ないのでクライマックスの京本の一連の流れは正直わかりづらいところもありますね。

 

ちなみに、原作漫画は序盤だけ「少年ジャンプ+」の公式サイトで無料で読めます。

shonenjumpplus.com

 

電子書籍でフルバージョン買えます。私は映画を観た後に買いました。映画を観る前の人は買わないほうがいいかも!!

 

"絵描き"の情熱

映画冒頭のシーンでは藤野がひたすら絵を描くシーンがあったり、姉に反対されながらも絵を描き続けるシーンなど、絵を描くことに対する情熱的なシーンが多いです。

スケッチブックもどんどん増えていったりと、「とにかく描け」って感じが出ています。

そして、漫画が初めて雑誌に載るシーンは漫画家としての喜びを最大限に出していて、熱いシーンです。雪の中をコンビニへ…って

 

本映画の押山清高監督のインタビューでは、"絵描き"ならではのシーンが織り込まれていることが載っていました。

「原画のニュアンスをできるだけ残せるように」押山清高監督が『ルックバック』を“絵描き賛歌”として制作した理由|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS

 

例えば、藤野が京本の絵に驚くシーンはすごい顔なのですが絵を描く人ならあるあるなのでしょうね。

私は絵描きとは無縁なのですが、その迫力は印象的でした。

ただそのシーン、絵のうまさはわかるのですが漫画としての構成はどうなんだって思いましたが。その点で京本は藤野を尊敬したのでしょうが。

 

絵を描くことを志した人ならば、「俺もあのころは書いたてたなー」などと感情移入できる作品かもしれません!

京本がすごくなまってる

「ルックバック」の主な登場人物の藤野は標準語なのに対し、京本は東北地方のなまりがあります。歌手でいうと吉幾三みたいな感じです。

学校の先生や同級生はこのなまりはないのですが、京本だけこのなまりが強烈なので何か一線を画す存在感を出しています。

藤野と初めて出会ったときも「ふずのせんせぇ!」みたいな感じ。

まあ、藤野や他の人の普通のしゃべり方をすでに聞いているから、映画を観てるときはちょっと驚きますね。

原作漫画だとこれほどのなまりだったのかはわからなかったので、映画で新たに取り入れた趣向なのでしょう。

 

そんな異質な存在の京本と藤野が漫画を描いたことで意気投合し、共に漫画を描いていく姿が印象的です。

絵を描く、漫画を描く。

それだけで分かり合えるんですね。漫画を描くことでつながった感が出ていていい趣向だと思いました!

 

ちなみに、京本の声を担当されている吉田美月喜さんのインタビューによると、あのしゃべりは秋田弁ということです。秋田弁を話せる声優さんのサポートであの感じを出していたようです。

そのインタビュー記事はこちらにあります。

2ページ目:『ルックバック』 河合優実×吉田美月喜が藤野・京本に覚えたシンパシー/インタビュー | アニメイトタイムズ

 

ラストの考察

ここからネタバレ多数あります。ネタバレ抑え目にするつもりでしたが、大事なところなので追加しました。

というのもこの作品は説明が少ないのですが、ラストのシーンは特に何が起きたのか瞬時にはわかりにくいからです。 

ネタバレありのラスト考察を見る

 

京本のニュースを知り動揺する藤野。そこからのシーンが難しいです。

 

藤野が京本を犯人から助けるシーンは「私のせいだ」と自分を責める藤野の思いから出たシーンでしょう。もしあのとき京本と会ってなければ、助けられたという感じ。

自責の念から生まれた現実逃避の妄想みたいなものではないかと思いました。

 

京本は引きこもっていた自分を外に連れていってくれた藤野に感謝していました。

なので自分を責める藤野に、それを気づかせる流れが最後に後ろを振り向くシーンというわけでしょうか。

そして、藤野は京本のためにも漫画を描くことを決意したという流れに感じました。

どうでしょうかね?説明が少ない曖昧なシーンのため人によって解釈は違うでしょう。

 

 

 

 

 

映画「ルックバック」感想・考察まとめ

「ルックバック」は絵を描くことに対する情熱を最大限に画面で表した内容が見どころの映画でした。

 

絵を描くのもそうですが、藤野と京本の絵描きだからこその友情も見どころで、クライマックスの展開は胸を熱くするものがあります。

 

絵を描いていた人はもちろんですが、そうでない人にもこの熱さは心の中にまっすぐ刺さっていくと思います。

 

映画全体の尺は1時間弱(58分)と短めなのですが、見ごたえはとてもある作品だと思います!!

 

他のアニメ映画もいくつか感想記事書いているのでよかったらぜひ

 

suzuki2018.hatenablog.com

 

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