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映画「トラペジウム」感想・考察。アイドル活動で見えた人生とは

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『トラペジウム』は2024年05月10日に公開されたアニメ映画です。高山一実による小説が原作となっています。

 

高山一実さんは乃木坂46の元メンバーですが、乃木坂46についてはほぼ何も知らず、小説についても知らない状態で映画を観ました。

 

ということでその感想、考察、レビューを行っていきたいと思います。

 

※ネタバレあり

基本情報

タイトル トラペジウム
監督 篠原正寛
脚本 柿原優子
制作 CloverWorks
配給 アニプレックス

 

オープニング動画ありました

youtu.be

「トラペジウム」感想考察

なぜアイドルを目指す

東ゆうはアイドルを目指すために仲間を集めに行く展開からのスタート。南西北からそれぞれメンバーを集めに一人で乗り込んでいきます。

 

まあ、当然思うわけですね。

「一体なんでそんなことしてるの?」って

ところが、そういった説明もないままに一人目の華鳥蘭子(かとり らんこ)と接触していきました。

 

ここでは特に話がもつれるなどもなく、仲良くなっていきました。

どうも、ゆうは最初から照準を絞っていたようですが、どうやって知ったかなども映画を観てる側にはわからぬまま、西の大河くるみ(たいが くるみ)に接触しにいきました。

 

いろいろありましたが、くるみとも仲良くなり、最後に偶然会った亀井美嘉(かめい みか)を北として受け入れる形になっていきました。

 

ここら辺まででアイドルグループ結成は達成したのですが、そもそもアイドル目指そうみたいなやり取りもないし、なんかいろいろ設定が粗い作品だって思いました。

 

映画だからカットしてるのかもしれないですが、友達として仲良くするのとアイドルを目指すのは大違いなのは当然。

なのにそれに触れるシーンもなく、この映画にはアイドルを目指すことへの迷いとか葛藤みたいな心情はないのかと、違和感を感じました。

落とし穴

そして、あれよあれよという流れでテレビデビューから曲の作成までこぎ着けて、ライブシーンにまで到達してしまいます。

 

「おいおいもう曲までできちまったよ、この作品にはどんな見せ場があるんだ???」

と思ったのですが、まあ映画になるほどの作品ですから山場なしってわけにはいかないですね。このライブシーンも動きに気合入ってたので、「これからライブシーン連発か?」みたいなことも思ってしまいましたが…

 

あまりに順調すぎてこの映画の最終到達点が予測できなかったのですが、順調に見えても何かしら困難はあるもの。

 

まあ、人生そんなものなんでしょうが、順調だと思っていても思わぬ落とし穴があるものです。

もっとも、主人公の東ゆうはところどころ性格に汚い部分がでてたので、落とし穴にはまる隙はあったのですが。。。

 

後半からはアイドルを目指したことの反動が来てしまいました。

友達としての出会いからの延長だったのでしょうが、だんだん各々が安易にアイドル活動を行ったつけが来たのでしょう。

また、4人は高校生ということで定番ですが、進路の問題があり、人によっては深い悩みの種となりうる問題。

 

ゆうはアイドルを一心に目指していましたが、他3人はもともとアイドル志望ではなかったので、アイドル活動に対する温度差が徐々に開いていき、アイドルグループは解散になってしまいました。。

まさに天国から地獄とはこのこと。

 

アイドルを目指すストーリーで途中で終わるというのも痺れる展開でなかなか味わい深いです。アイドルを目指したら、だいたいそのままアイドルを目指し続けるのが王道とされているだろうだから。

 

アイドルが解散したあと、ゆうは3人に対してきつく当たりすぎたことで自責の念にとらわれてしまい、学校にも行けない状態に。

失敗から得たもの

しかし、ゆうは当時のAD(アシスタントディレクター)からCDに曲が収録されることを聞くと徐々に気持ちを取り戻していき、CDがきっかけで3人とも仲直りできました。

 

最初のほうでいろいろ設定が粗いとか思ったのですが、終盤でようやく見えてきました。3人はアイドルを目指す信念は実はそんなになかったというか迷いながらだったんでしょう。

迷いながらも仲間としてゆうを認めたのでいろいろな活動をやってきたのですが、いよいよ自分の夢や理想の人生を見つけたということが結論ということでしょう。

ゆうにとっても自分の長所や短所を知ることができたという意味で貴重だったものと思います。

 

序盤でアイドルを目指すことに関しては深く触れなかったのはこの展開につなげるためだったのだろうと思いました。

最初からもっと「なんでアイドルやる必要ある?」みたいなシーンを入れるのもあるのでしょうが、本作はアイドルをやり始めたあとからそれが出てきたので、より深刻な感じを受けました。

ただ、ここは微妙なところだと思います。流れとして最初にアイドルを目指すことに抵抗とか迷いがないのはやっぱり違和感がありますし、そもそもアイドル目指そうみたいなセリフもなかったのでね。

 

そして、結局アイドルは解散という形にはなったのですがそれは失敗かもしれないが無駄ではない。4人の絆がそれを示してくれています。

 

最後の写真も感慨深いシーンですが、写真を撮ったシーンではアイドルとして順調な時期だったし、男のコスプレもお笑い要素だったのでそんな重要なシーンには見えなかったんですよね。

写真撮影のときもカメラに身構えた状態じゃなく、隙をついたタイミングだったので素の表情を写していました。

こういう演出や流れはとても良かったと思いました。

「トラペジウム」感想考察まとめ

「トラペジウム」はアイドルを目指した先の終着点として斬新な展開を迎えた映画でした。

アイドルを目指したらどこまでもアイドル一筋でくじけずに進むのも一つですが、他の人生を描いており味わい深いです。

序盤から中盤の順調な展開を懐疑的に感じた私のような人でも終盤の展開に引き込まれたのではないでしょうか。

 

他のアニメ映画もいくつか感想記事書いているのでよかったらぜひ

 

suzuki2018.hatenablog.com

 

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