画像はAmazon配信ページより
「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」(きどうせんしガンダムシードフリーダム)は、2024年1月26日に公開された映画です。
2002年に放送された「機動戦士ガンダムSEED」から始まる作品の続編となっており、およそ20年近いブランクからの続編とということで、シリーズを観ていた方にとっては待望の作品となりました。
久々のガンダムSEEDシリーズということで、実際に観てみましたのでその感想、考察、レビューを行っていきたいと思います。
ネタバレを含むので注意してください。アマゾンプライムとNetFlixで配信があるので、もし、まだ見てなかったら先に見るのを推奨します。
機動戦士ガンダムSEED FREEDOM - Amazon Prime Video
アマプラのCM(アマプラオリジナル)
オープニング主題歌「FREEDOM」の本編映像動画がありますので置いておきます!
基本情報
タイトル | 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM |
原作 |
矢立 肇 |
監督 | 福田己津央 |
脚本 |
後藤リウ |
制作 | サンライズ |
配給 |
バンダイナムコフィルムワークス 松竹 |
興行収入 |
48.2億円 |
(公式サイトからの情報です。)
「ガンダムSEED FREEDOM」感想・考察
「ガンダムSEED」シリーズ映画への思い
映画の中身に入る前に、映画についての思いを少し書いていきます。
ガンダムシリーズはすべてではないのですが、いくつか見ていて、ファーストのシリーズや2022年から放送された「機動戦士ガンダム 水星の魔女」も見ています。
そんな中でSEEDとSEED DESTINYも見ていました。ガンプラを買うとかはなく、アニメの1シリーズとしてガンダムシリーズをいくつか見てきたという感じです。
ガンダムシリーズで一番最初に見たのがSEEDシリーズです。それだけに思い入れが結構ありました。でも、SEED DESTINYのあとは直接の続編はなく、もう終わった作品だと思っていただけに、完全新作が出てきたのは驚いていました。
そして、2024年の1月に「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」が公開されました。そして、映画の上映期間が終わってあと、すぐにNetflixとAmazonPrimeで配信されることを知りました。そのとき「え、こんなに早く配信あるの??」って素直に思いました。
映画制作の方々や動画配信サービスの事情はわかりませんが、こんなに早く配信してくれるってことは、少なからず多くの人に見てほしいとか、何回も観たい人に見てほしいという情熱を感じたのです。
続編がSEED DESTINYから20年近く経ってしまったのは、まあ素人の私からしたら本位ではないと想像できますが、映画制作から公開を成し遂げたことが本当に嬉しかったのだろうという情熱をひしひしと感じさせられますね。ということで、ここからはようやく本編の内容について触れていきます。
「SEED DESTINY」の続編感
映画が始まるといきなり重苦しい雰囲気からスタート。一度は終わった作品の続編ということでどういうつながり方かと思いましたが、デュランダル議長の残したディスティニープランの影響で争いがまだ続いているという流れ。
さらに、キラやシンたちがいきなり登場し、モビルスーツとともに登場してきました。この出だし数分で「DESTINYの続き感」が一気にこみ上げてきました。で、因縁があるデストロイも出てきて、もうなんか懐かしい感じでした。
SEED DESTNIYの続編といってもどれだけ関連性があるのかは、観てみるまでわからないところもあったのですが、しっかりと繋がっていてよかったなあと思いました。
キラ、ラクスの溝がつらい
キラはディスティニープランを拒否して、戦っていましたが、すべての人がそれを望んでいない。それで戦いが終わらないことに苦悩している様子がうかがえますが、その傍らにラクスがいました。今作はラクスもキラに負けず劣らずの存在感を示してくれています。
平和へ向かって行動するキラ、ラクスですが、プライベートの時間も削るほどの入れ込み具合。
早速、苦しいシーンが出てきました。ものすごい豪邸の中に上機嫌で料理を作るラクス…「いったい何人前なんだ」といいたくなるほどですが、ラクスの気持ちを打ち砕くように遅くまで帰らないキラ。
そりゃあラクスだってキラの思いはわかっているんだろうけど、さすがにかわいそうなシーンでした。あとになって思えばここら辺から後々のキラとラクスの溝が深まる展開を暗示していたのでしょう。見ていてつらい展開がここから続きますね。
そして、この料理の量などは平和を求めて戦うキラに対して、「私はおとなしく待っているだけじゃない!」みたいなラクスの負けん気の強さみたいなのを表していたのかもしれません。
オルフェたちにやられる
ストーリーはいよいよ深刻な事態へと発展していきました。ファウンデーション王国に訪れたキラたちは、女王のアウラ(声:田村ゆかり)やオルフェ(声:下野紘)と出会います。
キラやシンに対する態度からしていかにも敵になりそうな連中って感じでしたねー。
オルフェの能力でキラ、ラクスの溝がさらに深まってしまい、ドロドロした雰囲気に…
そして、オルフェたちの策略にはまりキラたちが次々にやられていってしまいました。
あんなに強かったキラがあれよあれよという間に負けてしまうものですから「こいつら、何者だ」ってなります。キラたちはパイロットの中でも凄腕ですからね。ルナマリアは別にして。
ただ、この戦闘の前にちらっと彼が顔を見せるシーンがあったんですよね。これはいい演出だったんですけど、戦闘シーンが続く中でキラたちの機体がボロボロになっていくんですが、まあ来るのが遅かった。
「アスラン、かっこいい」って思った人もいるでしょうが、私は「遅い」って思っちゃいましたね(笑)
思えば、冒頭から全然姿を見せてなかったので、どこで来るのかわくわくしながら見てたんですが…ようやくアスランが登場して命だけは助かりました。
アスランはさらにオルフェたちの作戦を教えてくれるという重要な役目を果たしてくれます。なぜ、キラたちがあんなにも戦闘でやられてしまったのかが、ようやくわかります。
ただ、命は助かり、オルフェたちの狙いはわかったものの機体を失い、ラクスを失ったキラはもう精神が病んでしまっていました。まあガンダムSEEDでもキラはサイたちにとんでもない態度をとってましたが。
しかし、今はアスランがそばにいたのでなんとか殴り合いの末にキラは落ち着きを取り戻せました。周りももうちょっとなんか言ってもよかったのではと思わなくもなかったのですがね。マリューとかムウとかいたのに。
ともあれ、ラクス奪還に向けて空気が一変するまでのこのシーンはとても印象に残る熱いシーンでした。
ラクスは屈しない
一方、ラクスのほうはオルフェの話術や能力でだいぶ苦しんでました。キラを撃てと結果的に言ったのもあったし、オルフェに引き込まれるのかとハラハラする展開。
しかし、ラクスは折れてなく、周りが敵だらけのはずなのに強い態度でオルフェを拒み続けていて、ラクスは本当に強いんだなーと思わせてくれます。
オルフェやイングリット(声:上坂すみれ)対して、運命や愛に対する強い決意を示すシーンではラクスのかっこよさが出てました。
思えば、ラクスはガンダムSEEDの最初のころはアスランの許嫁でしたが、結局、他人が決めた結婚をくつがえしていますからね。そのころは割と緩い感じが強めだったと思うのですが、それでもしっかりとした意志を持った人物というのは変わってませんね。
決着
そして、終盤に入りいよいよ全面対決が始まります。ここからは見どころの連続ですが、まずはオーブへ潜入して戦艦を奪い、いざ宇宙へ。
イザークやディアッカもなんとか登場を果たしてきました。まあさすがに出番なしで終わっては寂しいですからね。
ラクスを取り戻し、オルフェたちとの戦闘が始まります。
ディスティニーガンダムに乗ったシンはかっこいいし、ジャスティスに乗ったアスランも機転を利かせた?対応で面白く敵を撃破していきます。
そして、キラとオルフェの対決。ラクスも乗り込み、いよいよ決着。
最後まで自分の意志で未来を決め、人を愛することを宣言したラクスとキラが勝ちました。SEED DESTINYは運命が決まっているというテーマでしたが、SEED FREEDOMはさらに愛が押し出された展開で、締めくくりとしても全体のテーマ性を感じられる内容でした。もちろんガンダム映画なので、映画冒頭のシーンとかもそうですが、戦闘シーンの迫力は見ごたえありましたね。
ここからは、細かい部分の感想などを。
なぜアコードに勝てた
地球で戦ったときは一方的に負けたキラたちは、宇宙ではほぼ完勝していました。アコードはコーディネーターの上位互換的な存在のはずなので、ちょっと意外な展開でした。もちろん、個人の力では劣っていても協力することで打ち勝つというテーマもあると思いますが。
心を読まれるという不利は払しょくしていたのはわかりますが、単純な能力ではアコードが上のはず。ということは機体がパイロットにマッチしたということなんでしょうかね。あとは種割れの差ということになるんですかね。ラクスは戦闘の経験がほぼないと思ったのですが、種割れの力かわかりませんが、攻撃を的確に行っていましたし。
あと、ルナマリアは種がないですが、相手がアグネスなので機体の問題だったのでしょう。
映画としてキラたちが圧勝では、何の面白みもないのでどうするかみたいなところは難しい気がします。若干後付け感はありますが、何とかしたなあって感じですね。
アグネス生存
アグネス(声:桑島法子)が生存したのは誰もが驚きましたよね?
映画から登場した人物ですし、キラに絡んで、そして裏切っていくその様はまるでフレイじゃないですか?
しかも、モビルスーツに乗って攻撃してきてますからね。さすがに許されません。
アグネスが死ぬ運命を誰もが確信したはずですが、ルナマリアとの闘いの末生存したので、予想を裏切った展開で好きです。運命は変えられるということですね。映画のテーマともある意味合っているのかもしれません。
ルナマリアもよく助けたと思います。あれほどの態度をとっていた上にシンについていろいろ失礼な発言連発です。それでも冷静でしたね。
ただ、裏切ったのは事実ですから厳しい処罰が待っていてもおかしくはなさそうです。
参考までに公式Xでアグネスのアイコンの配布もあります。
『機動戦士ガンダム #SEEDFREEDOM』
— 機動戦士ガンダムSEEDシリーズ (@SEED_HDRP) May 4, 2024
ついに劇場上映フィナーレ🎉
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フィナーレ舞台挨拶まで…あと𝟏𝟒日📅
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SNS用アイコンプレゼント🎁
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第5弾は、シン、ルナ、メイリン、アグネスのアイコンを配布✨#SEEDFREEDOM_フィナーレ でメッセージを大募集✍ pic.twitter.com/91G79eAxY2
シンの活躍
今作はキラが主役となっていますが、シンももともとは主役級。ということでしっかりと活躍の場があってよかったです。
特にキラだと重苦しい空気の連続になりそうなところを、シンはいろいろ和ませてくれる役割が光りました。
終盤でもデスティニーのカッコよさも見せながら、心の中のとんでもないステラも見せてくれました。
あと、アグネスが生存したことで、ルナマリアとの火種が一応残っているとも言えますから、続編では主役級の活躍がもしかしたらあるのかも?
エターナルが意外
これは私の思い込みかもしれませんが、エターナルにラクスが乗らなかったのが意外でした。エターナルは色的にもラクスの象徴みたいな存在かと思っていたので。
アマゾンでガンプラを一応調べてみましたがエターナルの箱にはラクスの絵があります。
キラは当然フリーダムに乗りましたが、キラやアスランもそれぞれもともとの機体に乗っていたのでね。まあ、ストーリーの都合もあるのでしょうが。イザークたちが乗っていて映画に登場はしていましたが。
「ガンダムSEED FREEDOM」感想・考察まとめ
「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」はシリーズ待望の続編として、うまくまとめられた映画だと感じました。
前編後編と分かれている映画もある中で、1つの映画でキラ、ラクスだけでなく、アスラン、シン、その他大勢の人物が少しではあるのものの登場していたり、モビルスーツも昔のアニメシリーズから引き継がれていたのが多くありました。そして、SEEDシリーズおなじみの小ネタもいくつかあり、シリーズを見てきた人を楽しませてくれる内容だったと思います。
SEEDシリーズを見てきた方にはお勧めできる内容だと思いました。
他のアニメ映画もいくつか感想記事書いているのでよかったらぜひ