「劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ キュレムVS聖剣士 ケルディオ」(2012)はポケモン映画シリーズの第15作目の作品です。
この作品はポケモン映画シリーズの中でも重要な方向転換があります。
それは同時上映が復活したこと。
かつては人間が登場せずポケモンのみが登場する短編映画が同時上映されていました。
「ピカチュウの夏休み」など。
今作からそれが復活したのです。それに伴いこの映画はこれまでより20分以上も短くなり、70分の長さとなっています。
ポジティブにとらえれば見やすくなったといえるでしょうか。
ということで今回は「キュレムVS聖剣士 ケルディオ」を見てみたので感想、考察、レビューを行っていきたいと思います。
「キュレムVS聖剣士 ケルディオ」レビュー・考察・感想
ストーリーは単調な感じになった
同時上映が復活し時間が短縮されたということであるが中身のほうはどうか。
今までのポケモン映画と比べても流れが変わった印象があります。
まず、映画オリジナルの人間が登場していません。
いままではいい人も悪い人もいましたが、必ずオリジナルの人物が登場していました。
ところが、今作では人間は実質サトシ、アイリス、デントの三人だけ。
その代わり?なのかわかりませんがポケモンがしゃべります。
いや、今までも言葉を話していたのですが、登場するポケモン5匹すべて言葉を話します。
見た方はわかると思いますが、ポケモンシリーズというよりもディズニーシリーズや機関車トーマスなどに近い感覚ですね。
タイトルにもあるポケモンのキュレム(声:高橋克実)はまあ伝説のドラゴンなので迫力はありますが、それ以外のポケモンはなんというか丸いというかかわいい感じになっています。
そして、ストーリーもかなり子供向けになった印象があります。
まあ、大人にとってみたらストーリーは単調になったと言えるでしょう。
細かい理由とか前後のつながりとかはあまりなく、とりあえず戦ったり逃げ回ったりという展開です。
アクション性は豊富ですがストーリー性は薄いということです。
ですから、大人の人が見て楽しめるかというと正直あやしいでしょう。
特に話の整合性とかを気にする人は見れないかもしれません。
などなど細かいところは気になるところですが、詳しくは明かされませんので。
ケルディオが中心でサトシたちは控えめ
映画オリジナルの人間が出ませんからサトシたちに活躍の場が大いにあるかといえばそうでもない印象でした。
聖剣士を目指すケルディオ(声:中川翔子)に協力する流れにはなりますが、最後はそれをみんなで見守ることになります。
サトシたちはケルディオについていっただけみたいな流れで、ポケモンアニメシリーズの主人公にしては今作はおとなしめとなっています。
細かいことを気にしたらいけないとか書いておきながらあれですが、テラキオンなどの3匹は結構突っ込みどころがありました。
特にキュレムとケルディオの戦いを止めようとするサトシに対して、手を出さないようにいうところ。
自分はどうなんだよwって突っ込みたくなりましたね。
あとはアイリスがおとりになるところとか。
なぜ飛行船が動かせる?ってなりましたね。
とまあ、よくよく考えると説明が足りないところがありました。
やはり、上映時間が短くなったことが影響しているのかもしれません。
ついにロケット団のセリフがなくなる
いままでのポケモン映画には必ずセリフ付きで登場していたロケット団のムサシ、コジロウ、ニャース。
この2人と1匹にいよいよセリフがなくなりました。ムサシ、コジロウは姿は映るのですが、ニャースにいたっては姿も見せることはありませんでした。
第1作目の「ミュウツーの逆襲」ではコピーを作る装置のところでサトシたちと絡みがあったりして、以降も何かしらでロケット団は登場はしていました。
しかし、直近の映画ではサトシと絡むことが徐々に少なくなっていき影が薄くなりつつあったのは事実です。
とはいえ、ポケモンアニメを象徴するキャラだったので映画に登場しなくなったのはさみしい気持ちがありますね。
「キュレムVS聖剣士 ケルディオ」レビュー・考察・感想まとめ
「キュレムと聖剣士 ケルディオ」はストーリーを簡潔にしたアクション性重視の子供向けに寄せた作品という印象でした。
上映時間が短い影響があったのか、映画オリジナルの人間も登場しなくなり、話の流れが非常にあっさりしています。
キュレムとのバトルなどのアクション性はあるのですが、ストーリー性を楽しみたい方にはやや物足りなさを感じる気がしますね。
これから見るという方がもしいれば、その辺は踏まえておいたほうがいいでしょう。
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